まぶたの形成術

眼瞼手術とは Eyelid

 一見、「眼」とは関係ないと思っている不快症状が、じつはまぶたの病気からきているのかもしれません。
 視力が落ちた、目が痛いなどといった症状に比べて、つい安易に考えてしまいがちな、まぶたに関する不快症状。これらを改善するのが眼瞼形成手術です。眼瞼形成手術が必要な病気に、睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)、眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)などがあります。
睫毛内反症の症状には、結膜炎や角膜炎などを繰り返す、目やにが出る、充血しやすい、などがあります。また、眼瞼下垂症の場合は、正面を見るときにアゴが上がる、むやみにまぶしく感じるなどがあります。
これらの症状は適切な手術をすることで改善されます。
この手術は、美容目的で行われている、いわゆる「二重まぶた形成手術」と同様のものですが、当院では角膜保護が目的の手術です。

術前術後

手術は片眼について約20分かかります。入院は不要です。
抜糸するまでの期間は約10日間です。(ただし、術式によっては抜糸不要)

  1. まず基礎検査を行い、手術が必要かどうかを調べます。
  2. 手術が必要だと診断されれば、手術に関して詳しく説明いたします。
  3. 症状が改善される方法を検討し、最も適した手術方法を選びます。
  4. 手術は通常一眼ずつ行います。約1週間後にもう片方の眼を行いますが、場合により両眼同時に手術を行うことも可能です。
  5. 手術は20~30分で終了します。術後は眼帯をかけて帰宅します。
  6. 翌日ご自身で眼帯をはずします。その後は内服・点眼・塗り薬を使用します。
  7. 手術後約10日間で抜糸しますが、術式によっては抜糸の必要はありません。当院では出血の少ないレーザーメスを使用しています。

眼瞼下垂の手術手順

眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋がんけんきょきん)がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるんで目が開きにくくなった状態をいいます。主な原因としては加齢があげられます。視野が狭くなったり、肩こりや腰痛の原因になることもあるので治療が必要です。
眼瞼(がんけん)の余剰皮膚を切除する。
弛緩(しかん)や麻痺(まひ)のため作用の弱くなった眼瞼挙筋を、縫い縮めたり切除して短縮する。
短縮した眼瞼挙筋を、再び瞼板に縫着する。
手術後は二重瞼(ふたえまぶた)になる。

睫毛内反症(さかさ睫毛)の手術手順

さかさまつ毛は、まつ毛がつねに角膜に当たっている状態なので、眼球を傷つけるばかりでなく、放置すると乱視の原因になることもあります。子どもに多く見られますが、6歳以前に発見して適切な治療をしないと弱視になる可能性もあります。
上眼瞼の皮膚を切開する。
眼瞼皮膚と瞼板を縫着し、睫毛(まつげ)が外側に起きるようにする。
手術後は二重瞼(ふたえまぶた)になる。

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